ローマ水道橋の魅力(2)
前回の投稿では、アソゲホ広場からローマ水道橋を少しさかのぼって、水が流れてきた方へ歩いてみました。
もう少し上まで行ってみます。
アーチが低くなってかくっと曲がったところから、徐々に住宅街になっていき、人々の暮らしが垣間見えてきます。
家並みの中に整然とアーチが続いている光景。
窓を開けるとローマ時代の偉大なモニュメントが家の隣を走っている、ってどんな日常!?と一瞬思うけれど、かつてはこの水道橋が市井の人々に水を供給する不可欠なインフラだったんですよね。
さて、アーチの脚はすっかり短くなっています。
この地点でひとつお伝えしたいことは、アーチの形についてです。
ある地点から、半円形ではなく尖頭形のものが出現し、アーチがなくなるあたりまで続きます。
ご存じの方もおられると思いますが、尖頭アーチはゴシック様式の特徴のひとつです。
15世紀後半、イサベル1世によって水道橋のこの部分が修復された際に、当時の流行だったゴシック様式を取り入れたのだそう。
なぜ修復が必要だったかというと、スペインにイスラム勢力が侵攻していた11世紀頃、36のアーチがイスラムの王によって破壊されていたからです。
除砂場前の最後の、また水の流れを主体に考えると「最初の」アーチはこんなに↓低いです。
大人でこれをくぐろうとする人はあまりいないと思います(笑)ので、このアーチより手前、もう少し高さのあるところで水道橋をくぐり、車が多く通るパドレ・クラレット通り側に出てまた少し上ってみてください。
除砂場がすぐ見えてきます。
もう少し上がると、除砂場脇に小さな階段があります。
ちょっと急なのですが、上ってみると格子越しに中の様子をのぞくことができます。
簡素な浄水設備ですね。
原理としては写真の手前から水が流れてきて、プールのようになったところで砂が沈みます。
きれいになった水が流れていく主水路が向こう側に見えます。
その左脇の細い水路に、浮かんでいた葉っぱなどの不純物が流れていくようになっていたそうです。
また除砂場の入り口で、水が流れてきた方を向くと、水路の姿を見ることができます。
(高いモニュメント部分は、展望台へ登っても「水路」部分が見えないので、この場所はその意味でもおすすめです。)
階段を降り、水路が上を通っている塀に沿ってさらに上ってみます。
信号のあるところまで行くと、「高さのある水路」の始点に着きます。
ちなみに水路は山からずっと引かれていたので、ここは水路の始点ではありません。
山からこの地点までの水路は地面に掘られていて、いわば側溝のような造りでしたが、ここからは地上の建造物として始まるわけです。
上の写真の水路部分にカメラを差し込んで撮ってみました。
水のきもちになって、というわけでもないけれど(笑)
20世紀まで実際に使用されていたローマ水道橋は、こんな「水のものがたり」を今もわたしたちに見せてくれます。
中心地をちょいとはずれて、水の旅を味わってみるのはいかがでしょうか。
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